数学のセンスを身につける問題

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<<   作成日時 : 2012/07/15 01:16   >>

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仮に、1990年から20年間年率3%もしくは年率4%の名目成長すると、
 「失われた20年」このごろのマスコミではとんと聞かなくなった言葉です。日本国民は不況になれてそれなりの生活ができるからといまさら何をという感じになってしまったのでしょう。1990年に生まれた人は成人を迎え社会で働いている人が多いと思います。
 さて、とらぬ狸の皮算用ではありませんが、もし、日本が1990年から20年間年率3%もしくは年率4%の名目成長をしたとすると、現在の日本はどのようになったかを想像してみました。1990年の日本のGDPは439兆円だから計算式は次のとおりです。
 
 3%の場合は、439×1.03の20乗 = 439× 1.8061≒ 793兆円
 4%の場合は、439×1.04の20乗 = 439× 2.1911≒ 962兆円

仮に、1990年から20年間年率3%、4%の名目成長すると

 グラフは、横軸の単位を年度、縦軸の単位を兆円、水色のグラフが4%成長の推移、青色のグラフが3%成長の推移を表しています。
 
 日本の借金は1000兆円といわれ、GDP比200%を超えて日本の財政が危機をむかえているとしきりに報道されています。仮に、この失われた20年に3%もしくは4%成長していればGDP比は約半分になりますが、何より日本が成長していれば税収が増えるのでこのような借金をしなくても済みます。そして株価は現在よりも当然高く、国の資産や個人の資産も増えます。国を成長させるためには個人や民間は無力です。日本政府や日本銀行が政策を決めて実行しなければなりません。
 今回はよく耳にする国内総生産を問題にしました。上記の数字と比べながら解いてください。

日本と中国の一人あたりのGDP比較

<解答>
 近年とみに中国が豊かになってきました。国の豊かさを示す指標の1つに国内総生産(GDP)では、中国が日本を抜いて現在では世界第2位です。それでは、個人的には中国人は日本人より豊かになったといえるのでしょうか。次の問題を解いて考えてみましょう。

日本人の場合1人当たりのGDPは、
 5474200000000÷127000000=43103 (ドル/人)
中国人の場合1人当たりのGDPは、
 5878600000000÷1339000000=4390(ドル/人)

 確かに国全体では中国の方が日本より豊かですが、国民1人当たりになると、日本の方がはるかに中国より豊かです。はたして国民1人当たりのGDPで中国が日本を追い越す日がくるのでしょうか。


日本は成熟社会です。ものづくりだけでは日本を成長させることは難しい。
 「ものづくり」は日本のキーワードの1つですが、日本は人間の年齢に例えると壮年の成熟社会です。ものづくりだけでは日本の景気を浮上させることは難しいです。現に、日本のお家芸だったテレビをはじめとする電化製品などは世界のシェアを失い見る影もなくなってきました。日本の周辺国が力をつけ人件費の安いところにシェアを奪われ、いずれはテレビや電化製品のほとんどはそれらの国から輸入されます。これらは耳慣れない言葉かもしれませんが雁行形態論という言葉で説明できます。雁行形態論(がんこうけいたいろん)は、東京高等商業学校(現一橋大学)出身の赤松博士が提唱した経済政策です。

 イギリス、アメリカ、日本の近代の歴史を紐解けばよくわかります。今では、イギリスもアメリカも自国では電化製品をほとんど製造していません。成熟社会にいくに従って、ものづくりは輸入→国内生産→輸出→逆輸入というサイクルを描きます。日本はまさに逆輸入というポジションに向かっています。「プロダクト・ライフ・サイクル」と名前で赤松博士に遅れてアメリカの経済学者が唱えました。

 では、日本はどのような手段で成長を促すのか。いろいろな方法はあるとは思いますが、その一つが、日本は借金も多いが、資産も世界一です。この資産を運用して高い利回りを出すことです。3%、4%の運用益がでれば消費税3%、4%に匹敵します。そのためには金融に精通した人材を育成することです。日本の金融は世界から大きな遅れをとっています。マスコミを賑わしている企業年金資産消失問題やインサイダー取引きをしているようでは世界から笑われます。

 しかし、日本の学問の中には世界では考えられない理系・文系などという見えない垣根があります。文系だから数学は必要がないという経済学部出身の金融マンでは世界では全く通用しません。また、金融だからといって専門外の歴史・哲学・文学を蔑ろしているようではこれまた全く通用しません。なぜなら、道具としての専門知識を有益にするには金融が持っている目的や使命、社会目標を見失わないこともまた必要不可欠だからです。金融技術だけに走ると今回の企業年金資産消失問題や証券不祥事になります。政治もものづくりも同じです。最後は教養がある人が有益な仕事をします。

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